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- 作者: 河合隼雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1971/12/20
- メディア: 新書
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内容(「BOOK」データベースより)
「コンプレックス」という言葉は日常的に用いられるが、その意味を正確に理解している人は少ない。それは、現代なお探険の可能性に満ちている未踏の領域、われわれの内界、無意識の世界の別名である。この言葉を最初に用いたユングの心理学にもとづいて、自我、ノイローゼ、夢、男性と女性、元型など、人間の深奥を解き明かす。
↑良書!! ★5個!!
『何故私はあんなことを言ったんだろう』、と無意識の自分の言動などについて不思議に思ったことのある人に薦めたい本。
″知ることは、越えることである。″
心理学に興味があって、今の大学でも、東京の大学にちょろっといた時も心理学系の授業は必ずとっていた。ほで、微妙に知識がある分、精神分析じみたことをしたりして、なんとなく自分のことや他人のことを知った気になってたけど、この本を読んで急にそんな自分が恥ずかしくなった。うんこみたいな優越感に浸っていただけだったんだ。
『われわれは生きていくために、どれ程多くのことに対して、見て見ぬふりをしていることだろう。見ぬふりどころか、われわれは本当には見ていないのである。』
それから、優しさについていろいろ悩んできたけどこの本を読んで少し救われた。
『ひとつの行為がどのようなコンプレックスによってなされていることが解っても、その行為自体の善悪や価値とは関係のないことである。このことをよく知っていないと精神分析の半可通は、ものごとの価値を引き下げたつもりになって喜ぶだけになる。』
なるほどな、と思った。興味深い。
この本に今出会えたことに、感謝