クリスチャン・ディオールのポワゾンという香水のテスターを手首に付けてみた。ポワゾンはある女性の付けている香水で、だから付けてみた。この前は、彼女のと同じだろうカラーのマニキュアを買った。彼女は五十代半ば。育ちがよく、寝そべってテレビを見るようなことは一度もしたことがないそうだ。それが当たり前。子供の頃の話しも興味深い。父親が仕事から帰ると、玄関でひざまずきお帰りなさいと挨拶し、父親は迎えられたあと着物に着替え、縁側に座り自身で手入れした庭を眺め、彼女はそこへお茶を運んでいたという。母親は琴の先生。育ちからくるものがあるだろう、彼女の所作は美しい。彼女に興味を持つ私は、私自身の母親のしがらみの中にいると思う。母という存在が子どもに与え続けるものは計りしれないしずっと続くのかと思う。「好かれたい」という思いが消せないんじゃないか。私は大学卒業するくらいまで母から父の愚痴や悪愚痴を聞いたことが一度もない。母から私宛てに送られてくるもの全てに、送り主には父の名前が書かれている。母の名前を見たことが一度たりともない。そんな母を少し自慢と思う気持ちもあり歯痒さも感じる。母の母、私からすると祖母はいつも、料理を作ったら必ず最初に仏壇の祖父によそって、線香を立て両手を合わせて何か話している。毎日、毎食だ。ちょっと縛られすぎじゃないかと思いながら、そうありたいような自分もいる。そんな女をみながら大人になった兄は、炊事洗濯全てするし、買い物にもずっと付き合うし、マッチョイズムで、女は料理作って待っておけと言う同僚のことを「ダサい」と言う。結局またいつものブラコンの話しになっちゃった☆