冷たい熱帯魚

久々に映画館で見てきた。

冷たい熱帯魚 [Blu-ray]

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悪夢。
簡単にいえばサイコキラーの話で、人体を切り刻んでわっはっはしてるんだけど、それ以前にこの映画は異様な雰囲気があって吐き気がずっとしていた。画面に映る人、声、声だな、あの声、吐き気しか感じなかった。口の中がずっとしょっぱかった。それから、高校生くらいの時よりも、こういうイカれた話しにリアルを感じるようになったなと思う。し、自意識過剰甚だしいことこの上ないがだいたいの登場人物に自分を感じる。馬鹿だな、キチガイだな、と思いながらも同じシチュエーションだったらと考えたら絶対私はそうはならないとは言い切れないことを思う。人物描写が細部まで丁寧にされているような感じでそこも吐き気ポイント。あの女の人、私の中のアカデミー主演女優賞です。でもメインの登場人物達はまさにもう、本人でしょ?としか思えない。すごい。演じるって、あっち側にいったり来たりを繰り返すものだとしたら、こんな強烈な役をした場合、もうどうにかなっちゃうんじゃないだろうか。あと幼い子どもの演者は、こういった映画に出演してPTSDになったりしないだろうかと思う。これ見るの要注意だと思う。どこかで聞いた"劇薬"と呼ばれるような映画だと思う。ずるずるずるずる絶望する。何度か途中で帰ろうかと本気で思った。もう二度とみたくない。でもものすごい映画だと思う。あと音楽。音楽がまたすごい。主人公のなさけない表情をする時のあのバックでながれるクラシック。緊張した空気の中に鳴るドンドンドンドンッ!という重く分厚い太鼓の音。その音と絵をみながらどうしてか監督がにやりと笑う顔を想像した。
あと、主犯格のおじさん。あのガハハ!と笑う声と声のボリューム。あーゆータイプの人、教育者にたまーに見かけるような気がする。ほんともーリアル。すごい。すごい悪夢。でもリアル。大嫌いな人に見せたい映画な気分。新婚さんとかハッピーな気分な人は見るべからず。日曜のキラキラ太陽が眩しい昼下がりに見に行かないでよかったと思っている。
あとラストシーンに関しては、もう、あーはいはいこういうことってありますよね、って上っ面のとこでふんわり受け止めようと思う。

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夢に出てきそうなあの声。
あした朝起きづらそうな時の必殺技、朝食を豪華に食べたいもの食べる!ことにする。お好み焼きとメープルシロップたくさんかけたパンケーキにするでぶぅ。