台風で今日はホリデー

ニュースで言ってた通り非常に強い台風でした。負傷者も出たようで。これから九州へ向かうらしいので日本列島在住のみなさま気をつけて。
強風ピークはお昼頃で今はすっかりましになったので友ちゃんと吉野さん家に行ってきまし。結構賑わってました。焼肉さんもーケンタッキーもーツタヤもー賑わってーまーす!
台風の日に一番忙しいのはレンタルビデオ屋さんらしいですよ。

友達のおすすめで借りていたやつです。
おもしろーかった!
親指しゃぶり(thumb sucker)の癖が直したくても直せない17歳の少年が主人公。
その少年と家族の物語、、雑に言うとストーリーはこんな感じです。

you lost your humor. you're only just seventeen.
(17歳にしてユーモア喪失ね)
って母親が主人公に言うとこが最高でした。
あと、「少年の母親って大変よ。ありもしない答えを求められているんだから」みたいなシーンも面白かった。
思春期中の少年とその家族との関係がこの映画の見所だと思う、ありがちな感じもするんだけれど、なーんでしょいか、面白い(funny)とは別の感情で笑いが噴出してくるときがありました。
たまに妄想してる映像がでてくるんだけど、それもへんてこで好きです。

父さん母さん主人公と弟、4人全員が興味深いキャラクターです。

あとあと、映画で使われてる音楽がエリオット・スミスです!!!最初聞いたときもしかして?!と思ったけどどうも女っぽく聞こえたので違うかなーと思ったて最後クレジット見たら彼の名前がありました。
この映画の音楽を頼まれてたらしいんですが、映画作成中にあの事があって亡くなったらしいです。あの事っつーか自殺なんですけれども。とにかく、音楽もいい演出をしてくれています。エリオット・スミス、彼みたいなアコギが弾きたいです。あの雰囲気を独り占めしたいです。映画の明るい曇り空とマッチしています。


これは友ちゃんが借りたやつです。
静かに物語は進みます。面白かった。
カポーティとは実在した作家で、オードリーが主演したことで有名な「ティファニーで朝食を」の原作を書いた人です。
"何よりも君の死を恐れ、誰よりも君の死を望む。"
これはこの映画のジャケットに書かれてた言葉なんですが、映画鑑賞後にあらためてこの言葉をよんで肯いた。
【物語】1959年、カンザスで4人が惨殺される事件が発生。 作家トルーマン・カポーティは、死刑判決を受けた被告人ペリー・スミスに近づき、6年間に及ぶペリーへの取材を経て、衝撃の作品を描き上げる。その名は---「冷血」。しかしその後、彼は一冊の本も完成させることはなかった・・・。アマゾンから引用。


カポーティのキャラクターとか心情?がすごく興味深いです。
「僕は嘘はつかないよ」って。
いやー、なんて悪いやつだカポーティ!ってちょっと思ったりしました。というのも多少自分の嫌なとこと重なって、イラッとしてしまった。
これ見ながら、太宰治の女の決闘を思い出しました。
面白いものを書きたいがために、人の死をも望む。もし、私が彼と同じ立場にあったら、同じような気持ちを持っていたのかもしれません。そう考えると膀胱がぎゅっとなりますっていうかあの今すごくトイレ行きたいです。


誰も見た事のないものを私はいま見ている。このプライド。やがてこれを如実に描写できる、この仕合せ。ああ、この男は、恐怖よりも歓喜を、五体しびれる程の強烈な歓喜を感じている様子であります。神を恐れぬこの傲慢、痴夢、我執、人間侮辱。芸術とは、そんなに狂気じみた冷酷を必要とするものであったでしょうか。男は、冷静な写実師になりました。芸術家は、やっぱり人ではありません。その胸に、奇妙な、臭い一匹の虫がいます。その虫を、サタン、と人は呼んでいます。
女の決闘//太宰治