黒砂糖が切れた。
その黒砂糖は粉末状のもので、コーヒーなんかに入れてよく飲んでいた。黒砂糖の香りはもうまさにといった感じで田舎の沖縄を思い出させる。その黒砂糖は4月に母と旅行で来ていた叔母がくれたもので、「はいひとみちゃんお土産!」と叔母から渡された。その時は「なんで黒砂糖?」と思ってちょっと笑った。お土産に黒砂糖ってなかなかないし、しかも波照間島の黒砂糖って書いてあるし。
それから何か月も過ぎていって、遂に黒砂糖を全て使い切ってしまった。なんだろ、なんだか、ちょっとずつなくなっていく黒砂糖を見ながら、貰った時は思わなかったけど叔母はなかなかお土産を選ぶのがうまいなと思った。
そしてさっき帰りにスーパーで玉ねぎとベーコンを買ったらレジの人がお箸をくれた。「なんでお箸?」と思った。