読了

きらきらひかる (新潮文庫)

きらきらひかる (新潮文庫)

span style="color:#FF99FF;">内容(「BOOK」データベースより)
私たちは十日前に結婚した。しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいである―。笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな二人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが…。セックスレスの奇妙な夫婦関係から浮かび上る誠実、友情、そして恋愛とは。傷つき傷つけられながらも、愛することを止められない全ての人々に贈る、純度100%の恋愛小説。

むっごんが送ってくれた本。ありがとう。
私にとっては江国香織が書いた本でも、きらきらひかるっていうタイトルの本でもなく、むっごくんが送ってくれた本。になる。こんなん言い方されると作者もたまったもんじゃないとは思うけど、んは。

睦月は笑子のことを「純粋」という。笑子は睦月のことを「誠実」という。この二つの性質?が絡まってできた物語のような気がした。久々に本を読んで胸の奥が「キュ」となった。睦月が紺くんに殴られるシーンはなんというか、笑子の気持ちや睦月を殴った紺くんの気持ち、睦月の気持ちがわたしの中で一番強く感じれたシーンだった。
それから、印象深い言葉が、「おれは男だからおまえを好きになったんじゃない、睦月だから好きになったんだ」というもの。本が手元にないのでこれが正確なものか確認できないのだけど、、この言葉は強い。男子諸君は彼女に「何で私のこと好きになったの?」的な質問をされたら「おれはお前がかわいいから好きになったんじゃない。お前だから好きになったんだ。」と言ったらいいんじゃないか。君のキレイなとこが好きとか、笑顔が好きとか、優しいとこが好きとか、それなんかよりも圧倒的な言葉なんじゃないかね。ぼやけた感じもするけど。というか男子諸君というか長髪で髭生やした象みたいな男は私に言いなさい。アイスクリームあげるからさ。
あと、これを読みながらこの物語の空気を前にも感じたことがあるなーと思っていて、それはたぶん村上春樹ノルウェイの森のとなんか似たものを感じていたんだと思う。
面白く読めたよ。

好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)

好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)

好き好き大好き超愛してる

内容(「BOOK」データベースより)
僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。僕は世界中の全ての人たちが好きだ。(本文より)ゼロ年代デビュー、“ゼロの波の新人”の第一走者が放つ、「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。

この本のタイトルの語感が好きで覚えていたのだけど、まだ読んだことがなかった。そしてある時ふっとすっげー読みたい読みたい超読みたい!!的になって近くの本屋を探す探すしたけど見つからず、あの、で、恥ずかしいの。本屋の人に在庫を探してもらう度に言わなくちゃならない「好き好き大好き超愛してる。探してもらえますか?」と。店員がそれリピートしたりして、笑いこらえるの大変で。あ、でたまたまビレバンに行ったらそこで発見。
そうやってあっけらかんと手に入れたこの本。まじりっけなしに傑作ですわ。この本にこそ言いたい好き好き大好き超愛してる!て。なんだか元気をもらえる本だと思う!わたし元気。!気持ちをぽっかり入れすぎて、感想を書くには自分の中で消化しきれてないのだけど、うん、優しい気持ちになれる。元気で優しい!そんな感じひゃっほー!ってひゃっほー!ていうか主人公の好きな女の子は死んでしまうんけどな!なんだかセカチューのアチンテーゼ的な作品らしいとかなんとか裏では言われてるようで。多分あと付けされた噂だと思うけどもえ。

ちょっと関係ないのだけど、曲のイントロとともに流れてくる、あの"歌い出し"が、最初の一言目がまたらなく好きな曲がある。それはfoo fightersのbest of you.
暑苦しくデイブが叫ぶ、i've got a another confession to make..i'm your fool「俺はお前にもう一つ白状しないといけないことがある。俺はお前に惚れているんだ」←foolはかなり意訳してますが!
これ、この歌いだしたまらなく好きなんだけど(曲そのものも最高に最強だよ)、それに匹敵するくらいこの小説の一説目の言葉が好きだ、
この小説は、この言葉で始まる。
「愛は祈りだ。僕は祈る。」
この一言でもぞぞした人はぜひ読んでみてください。私が買ってあげたいくらいです。
でもあのー、本題作とあと一つ「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」という作品が入っているのだけど、むーん。ぶっ飛んでます。頭の中に空いた穴にユニコーンの角を刺してエスイーエックス的な、、、うん。ほへー。無理矢理読みきったって感じで感想が出てこない、、でもなんだか引っかかる、チャレンジ心をさすります。舞城さんは、阿修羅ガール、世界は密室でできている、ときて今回の作品なんだけど、うーん、好きです。宣言します舞城王太郎が好きです!ほかの作品も読み進めます。


もひとつ、ニーチェの「この人を見よ」も読了。ニーチェルサンチマンという考え?にはどひゃー!!ってなったけど、それ以外はいまいち。あとなんでニーチェはドイツをそんなに悪く言うのかそこの方が気になった。