母さんが死ぬ夢を見た。
とてもリアルな夢で、例えば人が空を飛ぶとか、犬が話しかけてくるとか、そんなことが一つも起こらない夢だった。
私はおばあの家にいる。そこで親戚の叔母さんに(瞳。準備しておきなさい)と言われる。そこへ病院へ今から向かおうとする母さんと親戚達が来て、私は耐えきれずに泣く。すると兄ちゃんが来て泣くなという。厳しい顔をしている。母さんは気丈にふるまっている。おばあの家をみんなで出て病院へ向かう時に、玄関で私と兄ちゃんと母さんが遅れて出ようとする。私はそこで母さんと写真を撮りたいと言って、兄ちゃんにカメラを渡すけど、こんなふうに写真を撮るなんてと、悲しさと涙がとまらず母さん一人だけで写ってもらう。カメラ嫌いな母さんは微笑んで撮られようとしている。いざおばあの家を出る間際に兄ちゃんの耳にこそり「ガンなの?」と聞くと、兄ちゃんは、そういえば俺も知らないといった顔をして、「わからない」と答えたところで目が覚めた。


悪夢!